2011-12-13

休職と退職と懐具合

2010-10-07 より休職し、2011-11-06 に退職した。今回は、休職中および退職後に財布に入るお金について書いてみる。ぼくの様に病気で休む場合は、傷病手当金が「会社」ではなく会社の「健康保険組合」から出される。というわけで、傷病手当金について焦点を絞りたい。

なお、ネットで調べてみると傷病手当金の受給について会社ごとに細かな違いがあるらしい。本エントリーはあくまで参考に、詳しいことは自社の人事・健保に聞くことをお勧めする。

休職までの手続き

掛かり付けの病院で「就労困難」という医師の診断書を作ってもらう。これを (普通は上司かな?) に提出すると、引き継ぎ・休職の説明・傷病手当金の説明・復職のロードマップ説明などを経て休職に入る。

傷病手当金の受給

傷病手当金は健保に一年以上入っていないともらえない。

資格を有していたら、所定の用紙を保険組合からもらって担当医に書いてもらう。注意点をいくつか書いておく。

  • 傷病手当金の申請は毎月行なう (案外大変)。
  • 病院によって、申請書の作成時間が違う。早いところで即日、ぼくの病院は二週間、長い所で一か月、作成に時間がかかる。
  • 申請方法は会社によって様々。健保に郵送。人事に郵送。自分で会社に持っていく etc.

受給のタイミングについて

実はこれが一番やっかい。傷病手当の申請書には、「働けなかった日」を医師が認める形で書かけれる。つまり、休職に入った月にはお金が出ない。例を挙げてみる。

1/1 に休職に入ったとする。

医師に「1/1〜1/31 まで休んでいました」という書類を書いてもらう。必然、この書類がもらえるのは最短で 2/1 になる (待期期間は話をシンプルにするために考えない)。

この書類を健保に提出する。締切は? 会社によって違うと思うけど、月半ばか月末かな? とにかく、2 月中に書類提出。

健保は受け取った書類をもとに書類審査を行なう。お金は申請して 1 か月後〜2 か月後に支払われる (健保による)。

最短のケースでは、1 月に休職して傷病手当金を初めて手にするのは 3 月。この間、厚生年金・住民税 etc. は会社が肩代りして支払いを行なっている。3 月にもらう傷病手当金からは、会社が肩代りしていた分のお金が引かれる。これ、下手すると一か月の傷病手当金よりも多い。悪いケースでは、3 月に傷病手当金が支給されても、手取りは 0 円になる。このケースだと、1 月から 4 月まで無給で (貯金を切り崩して) 生活することになる。

このお金のシミュレーションをしておかないと、精神的ダメージが大きい。12 月の給料は 12 月中に支払われているのか? 1 か月遅れで支払れるのか? 健保内での手続きは 1 か月か? 2 か月か? 無給期間はどれ程になるのか? その間の控除額の合計はいくらになるのか? ちゃんと人事の人に聞いておこう。本当は休職の書類の中に、こういう説明書きが入っていると良いのだけどね。

退職したら...

傷病手当金は最長 1年半 支払われるとある。休職期間が 1年半未満で退職する場合、残りの期間、健保から傷病手当金をもらえる場合がある (これは健保によるのかな? 法津で保証されてるのかな? 詳しくは健保に聞いて下さい)。

傷病手当金は法定給付金(標準報酬日額の2/3) の他に健保が上乗せのお金を付けてくれている場合がある。この健保の上乗せ金。退職後は支払われなくなる (法改正で改悪されてしまったらしい)。そのため、退職後の手取りは少なくなる。「退職しても傷病手当金は支払れます」とだけ説明を受けていた人にはビックリの展開。退職時には、この手の質問も自分からしていこう。

変則的な減収入

これは会社に依ると思うのだけど、ぼくの給与明細では休職中、「毎月の給料」と「傷病手当金」が支払われ「勤怠減額」で「給料分」がキャンセルされる様になっていた。手元に入るお金は、傷病手当金ということに変わりはない。

ところが、この「勤怠減額」は給与支給に対して一か月遅れで行なわれていた。そのため、退職直後の一月目だけ「傷病手当金」から「勤怠減額」が行なわれた。銀行の入出金明細を見て、凍りついた。

こういう風な収入減少もあるので、事前に人事に聞いておくことをお勧めする。

あとがき

先月の入金があまりに少なかったので、精神的にまいってしまった。これを知ったのが金曜日というのもタイミングが悪かった。土日の 2 日間、不安に苛まれながら過ごした。月曜に会社に電話して、説明を受けて、納得した次第。ただ、ちょっとショックが大きくて生活が乱れた。

思い返してみると、休職に入った時もお金が入らずに精神的に不安定になった。

神経症みたいな病気で休んでるんだから、本当はストレスをなるべく少なくさせてあげなくちゃいけないんだよね。お金ってのは俗だけれども、生活の糧になるものだから精神にも大きな影響を与えて来る。

そう思って、今回のエントリーを書いた。事前に知っておくだけで、ストレスは随分減ると思う。案外、人事の人もそこまで気を回せなかったりするので、自分から聞いていかなくちゃいけない。その一助になれば嬉しい。

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